雨漏り箇所ごとの修理方法
雨漏りが起きやすい箇所は、屋根や屋上はもちろんですが、ベランダや外壁、窓枠やサッシなどがあります。日本には梅雨や台風、秋の長雨や春の嵐など、雨がまとまって降るタイミングがあり、雨漏りにつながることも少なくありません。ここでは、雨漏りの箇所ごとの修理方法について、解説していきます。
屋根の修理方法
屋根の修理では、種類や素材ごとに異なる方法が採用されています。
葺き替え
瓦屋根や瓦棒(トタン)屋根のリフォームで使われる方法です。
耐震を考慮して、和瓦から軽量金属屋根といったように、重さのある材質から軽めの材質に変更することが多いようです。スレート瓦(コロニアル)やパミール、セメント瓦などのリフォームでも使われることがあります。
カバー工法
コロニアルやパミール素材のリフォームで採用される方法です。
もともとあるコロニアルの上から新たにガルバリウム鋼板などをかぶせていくことで、補強していきます。ただし、下地が弱っている場合には使われず、その場合には、葺き替えに変更されることもあるようです。
嵩上げ
屋根の勾配を緩やかなものから急なものに変更する方法です。もともとの瓦棒(トタン)屋根の上に小屋組みをすることで、水はけを改善し、雨漏りのしにくい屋根へと作り変えます。
塗装
セメント瓦やコロニアルのリフォームで使われる方法です。シリコン系やフッ素系、ウレタン系やアクリル系の塗料を塗ることで、見栄えの良い状態へと仕上げます。素材の劣化がそれほど進行していない場合に使われることが多いようです。
屋上やベランダの修理方法
屋上やベランダの修理方法には、次のようなものがあります。
シート防水
素材をシート状にした後に、下地材に接着剤などを使用して貼っていくことで、屋上の防水効果を高める方法です。天然ゴムを素材としたゴムシートや、塩化ビニール樹脂を素材とした塩ビシートがあります。
アスファルト防水
アスファルトにて合成繊維不織布をコーティングさせたシート状のルーフィングを重ね貼りしていくことで、屋上の防水をする方法です。コストパフォーマンスの良さもあることから、多く採用されています。
ウレタン防水
液体化させたウレタンを塗り重ねることで、防水層を作る方法です。下地の形状との相性が良いことや、塗っていくだけの工程ということもあり、比較的容易で短い期間で工事が終わるため、コスト面でも優れているのが特徴です。屋上の他、ベランダの防水工事で使われています。
FPR防水
FPR(ガラス繊維強化プラスチック)と呼ばれる、非常に高い耐久性と強度を持つ素材を使用して、被覆防水層を形成する方法です。複雑な箇所でも使用できることから、ベランダの防水工事で採用されています。
外壁やサッシや窓枠の修理方法
外壁やサッシや窓枠の修理方法として、次のようなものが使われます。
外壁塗装
外壁塗装は、耐用年数の10年を目安として行われることが多いようです。新たに塗装をすることで外壁素材のひび割れを防ぎ、有効な雨漏り対策となります。
シーリング工事
シーリング工事は、外壁の隙間やバルコニーの隙間の他、サッシや窓枠などに使われる方法です。合成樹脂もしくは合成ゴムをペースト状としたもので隙間を埋めることで、建物の防水をします。